15人が本棚に入れています
本棚に追加
『「くそったれ……」喉に包丁を突き付け目を閉じると、浮かんで来たのは愛する者の姿ではなく、自分をこんな状況に追い込んだ奴の顔だったのです』
「だぁれぇだぁぁぁぁぁぁあぁぁッ!?」
立ち上がった京介さんが村正を解放しながら叫べば食堂内の空気が凍り付き、誰一人動けなくなってしまいました。
『その男の名前は高岡……高岡腐太郎』
まるでウ○コを見るような目付きで腐太郎を見つめる電波。
芝居の中でくらい本名で呼んであげてくださいよ。
「てめぇかぁぁぁぁぁぁあぁぁッ!?」
「え!?ちょッ!!まっ!!」
意識を取り戻した腐太郎が、ギリギリの所で村正をグングニルで受け止めました。
どうやら電波の真の狙いはこれだったようですね。
「睦月さーーーん!!俺が好きなのはあなたで京介じゃありませんから!!いい加減に敵視するのやめてくださーーーーい!!」
泣き叫ぶ腐太郎の前で京介さんが炎を広げました。
「焼き払えwww」
腐太郎の言葉なんてシカトして笑い続ける電波の声も、今の京介さんには聞こえていません。
「ヒデェ……腐ってやがる(性根的な意味で)」
ギャラリーの一人が電波を見つめながら、その場にいた皆の心を代弁してくれました。
最初のコメントを投稿しよう!