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「細かい事気にしてるとハゲるぞ腐太郎?」
「いや、だから虎太郎……」
女王がケラケラと笑いながら気絶している京介さんを足でグリグリと踏みつけます。
もはやこの物語の中での自分の人権の無さと、何を言っても無駄なことを悟った腐太郎が膝を抱えて京介さんの横でシュンっとなってしまいました。
「さて?ちょうど良い機会だし話しておく事が色々あるから、このバカ連れて着いてきてくれないかい?」
「ひぃッ」
わき腹を蹴られてゴロンと転がった京介さんの白目で泡を噴いた顔を見て腐太郎が短く悲鳴を上げます。
この学園内で京介さんをこんな扱いできる人間は、誰だって恐怖の対象でしかありません。
「行くって……どこへ?」
京介さん以上の絶対王政。
圧倒的威圧感。
そして白衣。
腐太郎の脳裏にマッハ5で嫌な予感と噂が浮かび上がりました。
「まさか……」
「私の格好見りゃわかるだろう?保健室だよ」
「ヒィーーーーッ」
さっきより長い悲鳴を上げながら腐太郎が全力で後退りました。
皆さんには私から話しておきましょうか?
光龍学園保健室にまつわる黒い噂を……
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