15人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
とりあえず腕の骨を粉砕される危険は回避したので、ヒビが入ったっぽい所にナノマシンを送ります。
ナノポンには武器になるだけでなく、人工治癒や運動能力の向上など、様々な用途が存在するのです。
すごいぞナノポン!
「お前ここまでどうやって来たんだよ?」
裾をつまんで後ろを歩く電波に、振り返る事無く問いかけます。
「京介さんの匂いをたどって走って来たッス!」
ここから学園まで軽く20kmはありますが?
てか匂いて……
犬ですか貴女は?
「体力バカめ…………んで?何で俺を探しに来たんだ?」
もちろん前半は聞こえないように小声です。
ビビリめ。
「京介さんがサボってるのに気が付いた先生に探してこいって言われたッス!」
さすがは京介探知機。
上手く使われてますね。
バカとハサミはなんとやら。
「たぁく、しゃぁねぇ………戻るか」
パチ屋の前に停めてあった大型バイクにまたがり、ヘルメットを電波の頭にポスッとかぶせると、突然の事にキョトンとする電波。
「どうした乗れよ?帰るぞ?」
その一言で電波の顔がパァッと明るくなります。
「はいッス!!」
ピョンと跳ねてバイクに飛び乗り、先に乗っていた京介さんに抱き付きます。
………忘れてはいけない事が一つありましたよね?
「ギョヴァァアアアァッ!!」
京介さんの断末魔が響き渡ります。
まぁ、そうなりますよね?
おそらく肋骨が2、3本イッた事でしょう。
「な…………なの、ぽん」
今日もナノポンは大活躍です♪
最初のコメントを投稿しよう!