プロローグ 人はそれを遅刻という

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とりあえず、自重という言葉をよく辞書で調べてから一昨日きやがれ。 「じゃあ、寝てる間に俺になにもしてないってことだな?」 「あぁ、それは大丈夫だ」 なら良かった…いや、待てよ?一つだけ疑問が… 「美白姉ぇ。さっき、俺を起こしにきたって言ったよな?」 「うん。それが、どうかしたか?」 「…早めに学校に行こうとしたのか?」 「いや…登校時間に合わせて起こそうとしたが?」 ………?? 「じゃあ、なんで目覚まし時計が今さっき鳴ったんだ?」 「それはだな…テヘッ☆」 こやつ…まさか!? 俺は慌てて目覚まし時計を引っ掴んで、時間を確認した。 8時30分………まごうことなき遅刻だ! 「時間を変えやがったな!?」 「すまないな…お前と一緒に寝る時間を少しでも延ばそうと…それに、今日は私は大学が休みだ」 知るかボケェ!! 「なにやってくれてんだよ!?まだ登校初日だぞ!?」 「朝食はどうする?」 「食ってる暇なんてねぇよ!それより、早く行かないと!!」 俺は急いでベットから飛び起きると、スウェットを脱ぎ捨てて… 「うおっ!?いきなり脱ぐとは…大胆だな」 鼻を手のひらで押さえるが、指の隙間から鼻血がだだ漏れている美白姉ぇ。
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