第 五 章

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「もしもし、あ、うん。今から……う、ごめんなさい。急ぎます……」 電話をするくみちゃんのケータイの横でストラップが揺れる。 あ……。 そっか。 竜之介のストラップ、どっかで見たと思ったら、くみちゃんとオソロだったんだ。 「咲ちゃんごめん。遅いって怒られちゃった。行くね?」 「うん」 走り去るくみちゃんを手を振り、見送る。 ズキ、ズキと胸が痛む。 ……どうしたんだろう、あたし。  
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