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「もしもし、あ、うん。今から……う、ごめんなさい。急ぎます……」
電話をするくみちゃんのケータイの横でストラップが揺れる。
あ……。
そっか。
竜之介のストラップ、どっかで見たと思ったら、くみちゃんとオソロだったんだ。
「咲ちゃんごめん。遅いって怒られちゃった。行くね?」
「うん」
走り去るくみちゃんを手を振り、見送る。
ズキ、ズキと胸が痛む。
……どうしたんだろう、あたし。
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