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午後の授業は泥遊びだ!!
シューちゃんのお許しが出た所で、俺達はウキウキしながら白のローブを脱ぐ。
…因みに、ローブは夏服。
でも長袖だ。
「生地が違うか何か知らないけど、これ半袖にして欲しいよな。
カイト、どうにかなんない?」
「無茶言わんといてやι」
無理らしい。
仕方ないので俺達は窓に足をかける。
するとキラが慌てて止めた。
「あ、危ないから!!」
「「大丈夫、キラとは違う」」
ハモる時だけ標準語になる皆に、キラは肩を落として諦めた。
そんなキラにシューちゃんが優しく…いや力いっぱい背中を押して窓から突き落とす。
「お前も遊んで来い。
オレも後で行くからな、ディル。
久しぶりに身体を動かしてぇ…!!」
くっ、と背伸びをする。
叫び声を上げて落下したキラを放置して俺達も窓から飛び降りる。
「ディル君、皆!!
一番泥が当たった人はどうするの?」
落下しながら楽しそうな表情を見せて俺達に尋ねる。
ただ遊ぶだけなら退屈、そんな俺達に汚染されてか、カレナ達まで賭けるようになってしまった。
「全員分のクレープは如何でしょう?」
「「賛成ー!!」」
べちゃり、と地面に着地する。
着地に失敗したのか、初っ端からキラは泥だらけだ…ι
「お。
エイタン、フェイトン!!!
クレープ賭けて泥遊びするんだけど…」
しない?と言う。
2人は顔を合わせると、笑って頷いた。
午後の授業はサボるようだ。
「後でシューちゃんも来るから。
んと…ただの泥じゃ分かんないな。」
自分の属性を付加した泥を投げる事にして被った付加はどっちかが混合に。
俺は闇属性でいく。
「魔武器の使用は無しな。
流石に『聖剣』出したらマズいから。」
「「当たり前!!」」
どういう訳か、聖剣はハーレヴァインに戻らない状態になった。
俺もお父さんも困り果ててる。
「ディル君、覚悟…しててね♪」
「同じく、覚悟して下さいね!!」
カレナは水属性のどす黒いオーラ、アイルは火属性のどす黒いオーラを出して俺に宣戦布告をする。
「本気で俺を?
なら仕方ない、ティゼ…手伝うよな?」
俺の足元で泥にまみれて遊ぶ子犬に話し掛ける。
一瞬ビクッと身体を硬直させて、頷いた。
『て…手伝うよっ!!』
姿を子犬から子供に変えて、手に泥を持ったティゼに皆が慌てる。
便利な聖霊神ですこと♪
「……卑怯………」
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