携帯電話

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俺の友達の中に、左手が半分ない奴がいる。 行き付けの飲み屋で最近よく顔を会わせる、所謂飲み友達とゆうヤツだ。 キチンと説明すると、左手の掌、人差し指から小指、さらにその下側、親指だけを残して丁度上半分がない形だ。 先日行き付けの飲み屋で、酒のツマミになくなった理由を聞いてみた。 「よぅ、圭一~。その手はどうしてそうなったんだ?事故か?」 我ながら嫌な質問である。 「いや~車のドアに挟んで落としたんだよ。」 「アホか。指ならともかく、掌が綺麗に落ちるかよ。仕事で機械にでも挟んだのか?」 「いやいや。俺の仕事は普通に営業だから。」 「じゃあなんだよ?気になるじゃねえかよ。」 「いや~ま~アレだ。話ても信じてもらえないし。聞くだけ無駄だぞ?」 「い~からい~から、酒のツマミに話せよ。お前の間抜け振りを笑ってやるから。」 「別に間抜けな話じゃないが…まぁ話てやるよ。後悔するなよ?」 「後悔?しないしない。」 「そうか…もうあれから3年も経つのか…」 そう言うと圭一は静かに話始めた。
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