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「大きい・・・・・・」
何って?
そりゃ、目の前のビルかな?
でも、私にとったら、この入口の前に、一般人が入れない大きな壁が一番大きい。
そう、来てしまったのです・・・・・・
大和くんのいるスタジオに・・・・・!!
どうしよう・・・・・・
緊張して胸がバクバク言ってる。
『さ、行くのよ!愛理ちゃん!!』
ピッコが話しかける。
妖精の姿は他の人には見えないらしく、ピッコは私の肩の上で悠々と足をぶらつかせている。
「でも、勝手に入っていいのかなぁ?」
『大丈夫大丈夫!レッツゴー!』
本当に大丈夫かなぁ・・・・・
私は大きな不安を抱えたまま、大きなビルへと入っていった。
「5階・・・・・・・かぁ・・・・」
私は大和くんが撮影をしている5階のスタジオへと足を進めた。
「受付の人ごまかして入ったけど、どうしよう・・・・・・」
心臓が高鳴る。
自分でも、どこからこんな大胆な勇気が出るのかわからなかった。
でも、"自分じゃない"と思っていると気が楽だった。
私は大和くんに会ったら何を話そうかブツブツと唱えながら考えていた。
足は撮影所に刻々と近寄る。
ドン!!!!!
前を見ていなかったから、誰かとぶつかってしまった。
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