『絶望感』

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九十を過ぎた頃から…   ちぃばぁちゃんは指の感覚が徐々に薄れてきた。   点字を読むことができなくなってきたんだ。   耳も遠くなってしまった。  見えない…聞こえない… 感じられない…。   ちぃばぁちゃんには何も なくなってしまった…。   暗くて…静かで… 触感すらわからなくて…   今自分がどこにいるのか さえわからない…。   いったい… どんな気分なんだろう…。  凄く怖いんでしょ…?   凄く淋しいんだよね…?   ちぃばぁちゃん…。
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