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なんの取り柄もない、しかも標準体重でありながら足の太さは人よりある。お腹に肉はつかないくせに顔回りと足に肉がつきやすい迷惑な体質。目が悪いのにコンタクトは痛そうなイメージがあるから眼鏡のまま。
そんなあたしはクラスでは目立たない子、行事にだって参加しなくてすむなら参加したくない。学校に行かなくていい日曜日がいつも恋しくて、授業が終わればすぐに家に帰る。そんな引きこもり思考のあたし。
でも勉強はしなきゃいけないし、その辺真面目なあたしは今日も夏休みだというのに学校に講習を受けに来ている。
「砂奈ちゃん、ノート貸して~!!」
「優梨、また寝てたの?」
「だって眠いし‥‥」
同じクラスの優梨。彼女は中学校から一緒で、高校にはいってからはずっと同じクラス。いまでも一番仲がいい友達だ。
「夏期講習は任意講習なのに‥‥」
「ありがと~!お礼にジュース奢る!」
ものすごく美人‥‥というわけではないのだが、彼女の明るい性格から自然とまわりにはいつも人が集まる。
あたしとは正反対の子だ。
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