たった一つ信じられた約束

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「はやくのんでみて!」 「……」 私は少しだけ飲んでみた。 「……あったかい」 私は少し微笑みながら言った。 「ねぇなまえは?」 「……あくあ」 「ぼくはかずき!」 一輝は私にむけて笑ってそう答えた。 「……かずき」 「なあに?」 「…あしたも…」 照れながら私は言った。 「……ここにきてくれる……?」 「うん!あしたもくるよ!」 「……やくそくだよ」 「うん!」 ―――この日初めて信じられた約束だった――― けれど――― 約束をしたのに一輝は来なかった。
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