2.危ない橋は叩いて砕く。

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 ムサシは真顔で酷い質問をぶつけて来た。  なんだそりゃ。  あたしが心底呆れた声を出すと、彼は更に覗き込んで来る。 「経験がないのは別に恥じることじゃない。正直に答えてくれ」 「だーかーらっ! あたしがどうだとかあんたに関係ないでしょ? このセクハラ野郎」  まあそれ以上に酷いセクハラを延々と受けて来たわけだけど。  これ、訴えていいレベルなんじゃないの? 「セクハラではない。嫌がらせのつもりはないからな。ただ、もしそうであれば、俺を欲しいと思わなくてもある意味当ぜ」 「アホか! 未経験じゃなくてもお断りだっつの。誰もがアンタに惹かれると思ったら大間違い!」  ムサシの言葉に耐えきれず、あたしはまたまた爆発してしまった。やだやだ、また熱上がりそう。
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