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しかし、ムサシの腕があたしを閉じ込める。
「な、何すんのよ。離してよ!」
あたしは身をよじるが、びくともしない。それどころか、暴れたせいでより密着する羽目になった。
タンクトップ一枚の胸板に押し付けられ、その体温にあたしの頬は熱くなる。
「帰すつもりなどない」
低い囁きが降って来て、あたしは思わず顔を上げる。
至近距離で見るムサシの顔はやっぱり端正で、鼓動が早くなる。
「何言ってんのよ……」
あたしの抗議も心なしか、力が入らない。
と、その時。
ムサシによってあたしは再びベッドに縫い付けられてしまう。抵抗しようにも、両手はムサシの左手一本にまとめられて頭の上へ……ってえええ!?
ガチャリ。
ガチャリ。
あたしの両手は何やら金属質のもので拘束されてしまった。
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