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『菜奈、やめなさい。困っているじゃないか』
『おじいちゃん……でも』
『すまないね。菜奈は、君のことが心配なんだよ。許してやってくれ』
『心配?』
ロイドは、首を傾げる。
ハーネルは、微笑みながら肩を叩き、もう少し菜奈のわがままに付き合って欲しいと言った。
それを聞いた菜奈は、ハーネルの腕をポカポカ叩きながら、自分はわがままではないと反論する。
しかし、ハーネルは笑いながら菜奈の頭を撫で朝食にしようと中に入っていった。
菜奈は、不機嫌なままロイドを服を掴みロイドを引っ張りながら中に入った。
中に入るとスープのいい香りが漂っていた。
菜奈の機嫌が少し直ったのか慣れた手つきでスープをよそいロイドに渡した。
ロイドは、受け取り一口飲む。
味が薄くおいしいとは言えないが、体が温まり落ち着く。
ハーネルと菜奈もスープを飲んだ。
すると菜奈がスープの感想を聞いてきた。
返事に困ったロイドは美味しいと言った。
『本当?』
『……薄い』
『だよね』
ちゃんとした返事を得られた菜奈、スープを飲み始めた。
穏やかな時間が過ぎていった。
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