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教会に着き中に入ると中央に太陽の光が入り込んでいた。
その床には、少年と蝶が戯れる絵が映っていた。
見上げると天窓にステンドグラスがあった。
そして祭壇には翡翠で出来た蝶が飾られていた。
『天井のステンドグラスはね、この国の守護神なんだっておじいちゃんが言ってた。綺麗でしょ?』
『綺麗だよ』
『そっか♪この国の守護神は風を司っているんだって』
世界は、4つの国に分かれておりそれぞれに守護神がいると言われている。
北は水、東は火、西は雷、そして南の国には、風なのだと菜奈は話し祭壇に祈りを捧げた。
ロイドは、床に映し出された絵の少年を見つめていた。
この少年を知っている気がした。
なぜ、守護神を知っているのだろう?
思い出そうとしても思い出せない。
ロイドは頭を抱えた。
そんなロイドに気づいた菜奈は、手を伸ばしロイドを探し近付いてきた。
ロイドは、菜奈の手を取った。
菜奈は、心配そうな顔をしていた。
ロイドは、大丈夫と頭を撫でた。
『帰ろう。お祈りは終わったから』
『あぁ』
2人は、来た道を帰った。
家に着くと丁度ハーネルが、家に入ろうとしていた。
腕にはいくつかの野菜を抱えていた。
ロイドが不思議そうに見ていると、ハーネルが家の裏にある小さな畑に案内した。
そこで育てた野菜を食べたりして少しでもお金を使わないようにしているのだ。
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