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『これを抜いてごらん』
ハーネルの指差したものをロイドが引き抜くと人参がなっていた。
ロイドは珍しいそうに眺めていた。
土の付いた野菜なんて初めて見た気がした。
そんな姿にハーネルは優しく微笑みロイドの頭を撫でた。
その日の夕食は、さっき収穫した野菜を使った料理だった。
3人で楽しく話しをしながら食べているとロイドが急に頭を押さえた。
ハーネルが心配そうに声をかけた。
菜奈も心配そうな顔をしていた。
ロイドは、大丈夫と言った。
何かを思い出そうとした時に頭痛がする。
3人で食事してるのも記憶に関係あるのだろうか?
食事を終えると菜奈とハーネルは食器の片付けを始めロイドはその様子を見ていた。
その微笑ましい光景をロイドは、羨ましく思った。
自分にもこんな家族がいたのだろうか?
いるなら探してくれているのだろうか?
早く記憶を取り戻さないと。
片付けを終えると菜奈たちは寝支度を始めた。
ハーネルは畑の手入れをするため、朝が早い。
ロイドは昨日と同じ様に床に横になり眠りについた。
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