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そう…。
押し入れの中へと…。
ヘタレな俺が向かうべくは、異次元。
でも、異次元って言ったって、そこが桃源郷でないといけないというわけでもない。
だから、俺の体は守護霊が蔓延る聖なる祠へと格納されていた。
2人に襲いかかるなんて、エッチなこと…俺に出来るわけない。
視界が暗転する中、俺は暗闇に身を伏せていた。
ドンドン!ドンドン!
隠れてみたのは良いものの、外は敵。
それに、脱出出来るところも、入ってきた戸しかない。
うん、普通にしくった…。
逃げるのに必死で、その後のことを考えてないなんてよくある話…。
今の俺はそれだった。
中からつっかえ棒をしてるから、現状をキープ出来てるが、肝心の避難経路がないとは完璧にやってしまった。
これでは、本末転倒。
いっそのこと、このまま、自首でもしてしまおうか。
そんな逃走末期の犯罪者の思想が、俺の頭を通過した。
時間だけは着実に刻まれていって、耳には無数の嫌がらせが刻まれていった。
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