第10章

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海斗が予約したレストランは、高級ホテルの最上階にあった。 多分今日はお泊まりになりそう。 本当に海斗のものになるんだ。 改めて考えると不安になる。 本当にこれでいいのか。 『このままでいいの?』 心が警告した。 私はどう、したいのかな? 「なにを百面相してんの?」 珍しくスーツを来た海斗は私の顔を覗きこんだ。 「な、何でもない」 私は焦ったように否定した。 今日は銀灰色のシルクのワンピース。 髪は細くまかれ、小さな花のついたピンで軽くまとめられていた。海斗のグレーのスーツに合わせられている。 「今日は上品に行こう。ホテルでの食事だし」 メイクをしながら海斗が言ったっけ。 私達は、二人並んでレストランの扉を開いた。
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