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海斗が予約したレストランは、高級ホテルの最上階にあった。
多分今日はお泊まりになりそう。
本当に海斗のものになるんだ。
改めて考えると不安になる。
本当にこれでいいのか。
『このままでいいの?』
心が警告した。
私はどう、したいのかな?
「なにを百面相してんの?」
珍しくスーツを来た海斗は私の顔を覗きこんだ。
「な、何でもない」
私は焦ったように否定した。
今日は銀灰色のシルクのワンピース。
髪は細くまかれ、小さな花のついたピンで軽くまとめられていた。海斗のグレーのスーツに合わせられている。
「今日は上品に行こう。ホテルでの食事だし」
メイクをしながら海斗が言ったっけ。
私達は、二人並んでレストランの扉を開いた。
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