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和人も気づいたのか、驚いた様に私を見る。
エレベーターの扉が閉まった。
「な、何階?」
「下まで」
和人が静かに答える。
私は震える手で一階を押した。
「今日は、何?」
和人が前と変わらない声で聞く。
「海斗と、食事に」
私は声を震わせ、答えた。
「付き合ってる?」
和人が続けざまに聞いてくる。
緊張で声が出ない。
沈黙が続く。
「何で、海斗はよくて俺は駄目だったの?」
少しトーンが変わった。
ちょっと怒ってる?
「か、関係ない」
「いや、ある」
不意に目の前が暗くなり、私の壁に手をつき和人が私を囲む形で見下ろしている。
私は思わず息をのんだ。
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