第10章

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後ろで、扉が開く。 いつの間にか三階についていた。 扉の向こうに立っていたのは、海斗。 私達の姿を見て固まる。 「なん…で。なんでお前がここにいんだよ!」 海斗がいきなり和人を殴り付ける。 和人はエレベーターの中に倒れこんだ。 「やめて!海斗!」 止める私を睨み付け、その腕をつかむ。 いつもは優しい海斗なのに、そんな態度は初めてだ。 手を掴まれたまま、私は部屋に引き込まれた。 海斗は扉を閉めると鍵をかける。 「優花!」 扉が閉まる寸前、和人の声が聞こえた。
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