第11章

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突然、和人に百合の花が投げつけられた。 辺りに散らばる白い花。 振り向くと、そこにいたのは凄い形相をした女性。 ゆりさんの、お姉さん? 「ゆりを、殺しておいて。のうのうと他の女と会うなんて」 狂気の瞳。 怖くて私は和人にしがみついた。 女の人は、バッグから何かを取り出す。 きらりと光る刃。 「許せない!貴方だけ幸せになるなんて許せない!」 ナイフを持ちかえ、私達の元に飛び込んでくる。 和人が私を抱きしめる。 「和人さん!」 私の叫びが雑踏にこだました。
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