第11章

13/15
前へ
/204ページ
次へ
「なんなの!なにが心配した、よ! いまさら何を言ってるの!」 もう我慢できない。 口から次々と言葉が飛び出す。 「私をずっとほったらかしで、お互いに浮気して!何が恥さらしよ! それはこっちの台詞だわ!」 涙が溢れる。 今まで言えなかった気持ちが吐き出される。 「お父さんも、お母さんも、ずっと私なんか見てなかったじゃない! 一人で家にいる辛さがわかる!?一人でご飯を食べる虚しさがわかる!? 私はいつも孤独だったのよ! お父さんもお母さんも…」 大嫌い、そう叫ぼうとした私の手を、誰かが掴んだ。
/204ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46983人が本棚に入れています
本棚に追加