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静かに煙を吐き出す。
ふわりと漂うマルボロの香り。
「でも、会ってるうちにそんな事どうでも良くなったんだ。年なんか関係ない。
俺はそのまんまの優花を好きなんだからってさ。
だから、待とうと思ったんだ。いつか優花がちゃんと話してくれるまで」
和人が優しく囁く。
「本当にごめん」
私は、もう怒る気にはなれなかった。
むしろ嬉しい。
ちゃんと私の事を考えてついた嘘が。
「怒ってる?優花」
煙草を消し、私の顔を不安そうに覗き込んでくる。
なんだか和人の方が子供みたいだった。
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