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私達は、道沿いのレストランに入る。
和人は、喫煙席に座ると懐から煙草を取り出した。
「ごめん、吸っていい?」
私は頷く。
彼は火をつけ、静かに煙をはいた。
「ごめんね、なんか吸わないと落ち着かないんだ。煙たい?」
「ううん、煙草を吸う男の人、好きだから」
殺し文句だな、それ。と言い彼が笑う。
彼の側に行く度に、マルボロの煙草の香り。
私にも染み付けばいい。
そしたら、いつも彼が側にいるみたいに思えるから。
彼に抱かれている様に感じられるから。
私は想像して恥ずかしくなった。
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