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『声が暗い』
海斗は妙な所で鋭い。
『また、家の事か?』
「…平気だよ、慣れてるから」
私は海斗を心配させないように、声のトーンを上げた。
『そか?なんかあったら言えよ。いつでも力になるからな。俺も、ママも』
いつもはぶっきらぼうな海斗だけど、こんな時は本当に優しいから好きだ。
「うん、ありがと。」
私は海斗にお礼を言うと電話を切った。
再び沈黙が部屋を包む。
でも、気持ちは少し軽くなった。
海斗のおかげだ。
海斗とママはいつでも私を助けてくれる。
家族にない愛情をくれる二人だから。
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