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店の扉を開くと、明るい笑い声が響く。
綺麗な女の人が、お客たちにお酒を振る舞い、歓談していた。
「ここ、スナック?」
「うんにゃ、ニューハーフの店」
そういえば、綺麗な女の人以外に、明らかに女装の様な男の人もいる。
「あら~海斗。珍しいじゃない?
こんな時間に店来るなんて」
ニューハーフのお姉さんが、海斗にすりよってくる。
海斗は慣れてるのか、表情も変えずお姉さんを見た。
「うん、今日はママに用事。ママは?」
お姉さんはちょっとまってね、と言い奥へ入る。
やがて、貫禄のある着物姿のママが現れた。
「何よ海斗、どしたの?」
「こいつ、雇えねぇか?」
海斗が私を前につき出す。
「え?えぇ?」
て、このお店に?
ママはしばらく私をじろじろと眺めた後に、海斗をジロッと睨み付けた。
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