第4章

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ふわりとした生地が海斗の手の中で揺れる。 淡いピンクのシフォンワンピース。 背中は大きく開き、首元で結べる様になってる。 「こ、こんなの無理だよっ!」 私が慌てて言うと海斗が黙ったまま私にそのワンピースを合わせた。 鏡に写る私はどう見たって浮いてる。 私はあきらめの気持ちで海斗を見上げた。 「どう見ても駄目だよ。 私に似合う訳ない」 海斗は私の肩に手をおいたまま、一緒に鏡を見る。 「よく見とけ、俺がこの服に似合う女にしてやるから」 本当にそんな事できるのかな。 不安そうな私に海斗は自信たっぷりな笑みを浮かべた。 「大丈夫、信じろ」 強い言葉に逆らえない。 私はこくりと頷いた。 私は試着室で何とか着替える。 やっぱり似合わない。 がっくりしながら試着室を出た。
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