第4章

17/18

46983人が本棚に入れています
本棚に追加
/204ページ
シフォンワンピースに身を包んだ全く違う私。 綺麗に化粧され、唇はピンクの輝きを放つ。 目元もパッチリとし、全然印象が違う。 髪は巻かれ、上半分が後ろでおだんごにされている。 「本当は、髪色をもう少し軽めにしたいんだよな」 海斗が私の髪を指でくるくると持て遊ぶ。 私は信じられない表情で海斗を見た。 「これ、私?」 海斗は、悪戯っぽく笑う。 「他に誰がいんだよ」 細身のヒールを持ち、私の前にかがむ。 「ほれ、足出して」 私がおずおずと足を出すと、海斗はゆっくりとヒールをはかせてくれた。 まるでガラスの靴をはくシンデレラだ。 私は夢見心地でその光景を見つめた。
/204ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46983人が本棚に入れています
本棚に追加