第5章

5/16

46983人が本棚に入れています
本棚に追加
/204ページ
学校が終わり、私は即効で家に帰った。 私服に着替え、母に一応「友達と遊びに行きます」とメモを残し、いつものバッグを持って家を出る。 『蝶の夢』につくと、海斗がカウンターでミネラルウォーターを飲んでいた。 「わりいな、呼び出して」 私は横に首をふると隣に座った。 「で、なんなの?」 「実は、今からやる撮影の読者モデルがこれなくてさ、かわりにやってくんない?」 モデル? 私は慌てて海斗に詰め寄る。 「む、無理に決まってるじゃない!それに学校にバレちゃう!」 「あ、大丈夫。誰も気付けないメイクしてやるから」 海斗はウィッグを取り出した。 綺麗な栗色の長い髪。 「これ使うし、全然おっけ」 私はウィッグに触れる。さらさらな手触りがとても気持ち良かった。
/204ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46983人が本棚に入れています
本棚に追加