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学校が終わり、私は即効で家に帰った。
私服に着替え、母に一応「友達と遊びに行きます」とメモを残し、いつものバッグを持って家を出る。
『蝶の夢』につくと、海斗がカウンターでミネラルウォーターを飲んでいた。
「わりいな、呼び出して」
私は横に首をふると隣に座った。
「で、なんなの?」
「実は、今からやる撮影の読者モデルがこれなくてさ、かわりにやってくんない?」
モデル?
私は慌てて海斗に詰め寄る。
「む、無理に決まってるじゃない!それに学校にバレちゃう!」
「あ、大丈夫。誰も気付けないメイクしてやるから」
海斗はウィッグを取り出した。
綺麗な栗色の長い髪。
「これ使うし、全然おっけ」
私はウィッグに触れる。さらさらな手触りがとても気持ち良かった。
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