第5章

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後ろからいきなり肩を掴まれ、私は叫びそうになった。 片手が口を塞ぐ。 振り向くと、怖い顔をした海斗がそこにいた。 「客のプライベートには踏み込まない約束だぞ」 そう言って強引に私の手を引き歩き出す。 私は海斗に手を引かれて後ろを振り向いた。 二人はまだ言い争いをしている。 あれは誰なんだろう。 「貴方のせいで…」 和人に一体何があったんだろう。 やがてその姿は人混みに紛れて消えた。 海斗は相変わらず怖い顔をしたままだ。 本当に和人の事を何か知ってるのかも知れない。 私は不安な気持ちを抱えながらその場を離れた。
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