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私達は近くのファミレスに入った。
海斗はいつも禁煙席に座る。
「俺、気管支弱いから煙草駄目なんだよ」
以前そんな事を言ってたっけ。
席に座ると、海斗が封筒を差し出す。
「今回のバイト代」
私は慌てて押し返した。
「い、いいよ。私別にそんなつもりで引き受けたんじゃないし」
「駄目。受けとれ」
封筒を突っ返される。仕方なく受けとるとカバンに入れた。
適当に料理を頼んだ後、私はさっきの事について聞いてみたくなった。
「海斗」
「何?」
「撮影前にさ、終わったらなんでも言うこと聞いてくれるって言ったよね」
「あ、覚えてたか」
海斗は苦笑いをする。
「いいぜ、俺の出来る範囲なら」
私は身を乗り出した。
「じゃあ、教えて。和人さんと一緒にいたあの人は何なの?」
海斗の表情が固まる。
でも私は気になって仕方ない。
「教えて、海斗は知ってるんでしょ」
私はもう一度、海斗に聞き返した。
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