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再び、仕事の日。
『蝶の夢』の扉を開けると、そこにはママと美奈さんがいた。二人は真面目な顔で話し合っている。
「こんにちは、どうしたんですか?」
私が入ってきた事に気づいたのか二人はこちらを見た。
「ああ、優花ちゃん。早いじゃない?」
美奈さんが明るい声で挨拶をする。
「何か、あったんですか?」
ママは少し怒った表情だ。
「ほら、彩希ちゃんっていたじゃない。最近入ってきた」
ママの言葉に私は顔を思い出す。
少し軽そうな感じの女の子。べらべらと客の話をして、よく海斗に注意されてた。
「あの子、妊娠してたのよ。客の子供」
私は驚いて声をあげた。
「本当ですか?」
「昨日、トイレで吐いてたから気になって検査したらビンゴ。相手は奥さんも子供もいるし、連絡したら「おろせ」の一点張り。
一応、彩希ちゃんと話し合って、ママの知り合いの病院でおろしてきたの」
美奈がため息をつく。
「結局、彩希ちゃんも解雇せざるおえないし、ママはご立腹だし。最悪よ」
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