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薬を飲ませて、氷枕を和人の頭に差し込むと、彼は気持ち良さそうに目を閉じた。
「ごめんね、せっかく来てくれたのに」
「いいんですよ、少し眠ります?
眠ったら帰りますから」
そう言って立ち上がろうとした私を、和人の手が引き留めた。
「いてよ」
握りしめる手が熱い。
「契約時間まででいいから、一緒にいてよ」
切ない声に胸が高鳴る。
私は悟られない様に意地悪く笑った。
「和人さん、子供みたい」
「いいじゃない、たまには」
和人はぼんやりとした顔で私を見つめた。
私は手を握ったままベッドの横に座る。
「ありがとう」
和人はゆっくり目を閉じた。
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