第7章

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日曜日の朝。 わくわくしながら店に入ると、ママに呼び出されたのだろう、不機嫌そうな海斗が居た。 「その子、朝に弱いのよ。気にしないで。これ、待ち合わせ場所ね」 ママが可笑しそうに笑いながら待ち合わせの書かれたメモを私に渡す。 「余計な事、教えんなよ」 ぼりぼりと頭をかき、海斗が言った。 私を連れ、奥へ入る。 鏡の前に座らせると、海斗はふう、とため息をつく。 「お前、もうこのまんまで行け」 仕事放棄か。 私は呆れた様に海斗を見た。 「ママに言いつけるよ」 「わ、それだけは勘弁」 慌ててメイクを始める海斗に、私は笑った。
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