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今日はややおとなしめな雰囲気だ。
淡い色のチュニックに細身のジーンズ。
髪は巻かれているけど、一つに結ばれ、耳許に流されている。
「今日は、動きやすそうな格好で来てくれってママに伝えてたんだと」
海斗が言う。
動きやすそうな格好?
一体何処にいくんだろ。
不思議がる私の背中を海斗が押す。
思わずつんのめりそうになり、私は海斗を睨んだ。
「早く、行けよ」
いつもなら笑顔で送り出す海斗は、まだ不機嫌そうだ。
「海斗、どうしたの?」
明らかに寝起きの悪さとは違うその態度に、私はやや苛々しながら問いかけた。
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