第8章

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車に乗り込みしばらくいった所で、和人が車を止めた。 「ごめん、ちょっと待ってて」 そう言うと、小さな花屋さんに入っていく。 やがて白いユリの花束を両手に抱えて帰ってきた。 後部座席にそれを乗せると再び走り出す。 「どこ、行くんですか?」 「もうすぐだから」 それ以上、和人は何も話さない。 私はだんだん不安になってきた。 やがて、車が音をたてて止まる。 降りた私は、和人が何をしたいのかわかった。 立ち並ぶお墓。 小さな墓地だ。 まさか、ここは。 「ついてきて」 ユリの花を抱えたまま、和人が言った。
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