第8章

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辛そうに話す和人をまともに見れない。 「その日は、俺達の結婚記念日でさ。ゆりは俺に送るネクタイを買って、家に帰る途中だったんだ。 事故の後、家に帰ったら、テーブルにお祝いの料理が準備してあったよ。 そこで初めて結婚記念日を思い出したんだ。…酷いだろ? 俺はすごく後悔した。 葬式で彼女のお姉さんも俺を責めたよ。 あなたがいなければ、ゆりは幸せだったのにってね」 和人が笑う。 何故笑うの。 一番辛いのは貴方なのに。
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