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「うッ・・・ふぁぁぁ」
雄太はカーテンを開け背伸びをした。
パジャマのまま、一階に下り、リビングに入ると、テーブルの上にトーストと冷めた珈琲があり、白い紙が置いてある。
いつもの光景だ。
雄太の親は離婚をしていて、母と暮らしている。
「また男か・・・。」
雄太は呟き、椅子に座る。
母はよく、不倫相手の家に泊まる。一応、朝食だけ作りに帰って来ているみたいだが、多分夜中だ。
いつも手紙には
『鍵は靴箱だから。』
と書いている。
毎回書かなくてもいいじゃないか。同じことを書くんだから。
って思う。
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