雄太

2/7
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
「うッ・・・ふぁぁぁ」 雄太はカーテンを開け背伸びをした。 パジャマのまま、一階に下り、リビングに入ると、テーブルの上にトーストと冷めた珈琲があり、白い紙が置いてある。 いつもの光景だ。 雄太の親は離婚をしていて、母と暮らしている。 「また男か・・・。」 雄太は呟き、椅子に座る。 母はよく、不倫相手の家に泊まる。一応、朝食だけ作りに帰って来ているみたいだが、多分夜中だ。 いつも手紙には 『鍵は靴箱だから。』 と書いている。 毎回書かなくてもいいじゃないか。同じことを書くんだから。 って思う。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!