第1章「猫」

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 カッコイイから、じゃない。  受け入れてくれるからだ。  だが尋は経が番犬だと知らなかった。  そして経も、知らなかった。  経の主が、二人をみていた事を。 「…………経………」 「…………経、くん…………」  少しずつ、暗雲が立ち込める。  だが、この瞬間が。  後に気まぐれな猫と番犬を繋ぐきっかけになることも、誰も知らない。  
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