第2章「主」

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「経、銀髪だったの?」 「うん。スプレーしてた」  笑う経。  尋も呆れて笑う。 「よし、いこっか♪」  たまらなく嬉しい開放感に、自然とテンションがあがっていく。 「で、どこ行くわけ?」 「ゲーセン♪」  仕事から解放されてウキウキ気分らしい経はニコニコしている。  仕事から解放されたのは実に5年ぶり。  そして今は―――……。 (ヒロが好き、かも)  気になるのだ。  前はこんな事、なかったのに。  一方尋はまるでシンデレラの気分だ。  こういう事には絶対縁などないと思っていたのに。  経の無邪気な笑顔には、時々胸が高鳴るし何故か毎回助けてくれるし。 (でもまだ信用できない)  イジメを受けてきたから、なのかはわからないが人間不信らしい。  尋はどうしても、経を信じきる事が出来ずにいた。  ゲーセンにつく。 「あ、あれ可愛い」 「どれどれ?」  尋が呟いた言葉に経が反応し、それに近付いていく。  ユーフォーキャッチャーの中にあったのはぬいぐるみっぽいキーホルダーだ。  
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