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その後の組の行方を知る者はいない、と言われている。
(まあ、経は経だ)
誰であっても、経は経。
だから関係ないのだ。
「なぁ知ってる? あの『狂犬』……また現れたらしいぜ」
「でもアレは確か数年前に死んだって」
「だって『番犬』がいただろ?」
「そりゃそうだけど……」
前の方で男子が何やら話をしている。
経は幸いな事に寝ていた。
「だいたい、他の組のやつらは?」
「それなんだけど、何かこの噂きいて各地で動き出す話があるらしいぜ」
「おいおい、マジでかよ……」
番犬も狂犬も、隣にいるこのバカだぞ、と教えてやりたい気分だ。
そりゃ異常なまでに強い。
だが、普段はホントにヘタレだ。
(他の、か)
何だかとんでもない事に巻き込まれてないかあたし……。
確か一般人だったはずなのに……。
軽くため息をつく。
「もしやつらが復活したら……」
「ああ、また暗黒時代の幕開けだ」
「何で暗黒時代なの?」
「うおわっ!?」
気がついたら経が起き上がり、話に加わろうとしていた。
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