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シンは酒場から意外と近い大闘技場へと向かっていた。
シン『ディアブロス…かぁ。1人で倒せるかなぁ』
ずっしりと重いゴツゴツしたハンマーを見てみる。
白いハンマーは先日研いだのもあり、岩の先がとがっていた。
シン『頑張るか!』
1人で気合いを入れ直し、数百メートルの大闘技場へと歩いて行った。
~大闘技場~
シン『……』
あまりの大きさに圧巻されている。大闘技場は巨大な円盤型の岩を上からくりぬいたような形だった。壁は固く、鋼鉄の門は寂しげに開いている。
シン『よし、入ろう』
中へ入った。
入ってすぐの通路歩いていると受付のようなカウンターがあった。
闘技場主催者『あなたが試験を受ける人ですね。待っていました。紙をこちらに…』
シン『どうぞ』
紙を渡す。主催者は紙を懐にしまう。
闘技場主催者『ルールを説明します。まず、支給品ボックスの中に入っているアイテムを好きなだけ取って下さい。その後、入口に入って下さい。入るとディアブロスと1対1の対戦が出来るように入口、出口が閉まります。命の保証はできませんが、頑張って下さい』
シン『どうやったら開きますか?』
闘技場主催者『ディアブロスを倒すか、ディアブロスに殺されるかのどちらかです』
シン『わかりました』
闘技場主催者『幸運を祈ります…』
通路を抜けた。支給品ボックスがあるのに気付く。
シン『どれどれ…』
中に入っているものは、どれも頼りないものだった。その中から選別したアイテムを取り出した。
シンは、応急薬5つ、小タル爆弾2つ、投げナイフ3つ、あとは火薬の入った小包をもらい受けた。
シン『よし、行こう!』
入口へと入っていった。
~闘技場~
シンが入った直後、入口は閉鎖され、円形の闘技場に残された。地面は土のようだった。
出口のよこにある鋼鉄の檻が開く。鋭い眼光がシンを見つめる。ディアブロスは地面を踏みしめると、シンに向かって走り出した。
シンの試験が始まった。
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