序章

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そして、大災害から十八年の刻が経ったこの世界は新たな変動を迎えていた。 ――西暦2331年。 天変地異による突発的な地震、永久に続くと思われた津波が沈静化し、国々の軍隊が出動する事により数々の争いが収束を迎えていた。そして、国家は金銭、地下資源を駆使し安定化を図る。 それは様々な技術を生み出し、過去の技術力を増大させていく。崩れ掛かった国々は誇りを捨てるように手を合わせ、併合する事により存命していった。 世界に復興の兆しが見えていく。人々は再び平和な時が訪れたと嬉々した。 だが、世界にある問題がのしかかり、人類の希望を無情理に打ち壊した。 それは――残地下資源枯渇の危機。 地下資源から環境エネルギー資源にシフトしつつあったものの、それは国家に大打撃を与えた。資源回収の鉱物衛星は、既に海の藻屑となって久しい。 その問題は復興の兆しを見せていた世界を争いの道に導くのだった。 暁の空は果たして世界に訪れるのか…… [暁色の空 開幕]
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