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4時間目
「先生、僕まだこの教科の資料集届いてません。」
この授業では主に資料集を使用して授業を進めていた。
「あら、おかしいわねぇ…
資料集が手に入るまで、愛野さん見せてあげて下さい。」
「はっはい。」
仕方無く、美奈子と最上は席を小学生のようにくっつけ一緒に授業を受けた。
「愛野…」
小さな声で最上は囁き、ノートの端に書いた言葉を美奈子に見せた。
【もう敵じゃない。信じて】
「そう言われても…」
戸惑う美奈子に、最上はそっと机の下から美奈子に袋に入った何かを渡した。
つい、受け取った美奈子は何を渡したのか聞いたが、最上は答えなかった。
【プリンセス・ヴィーナス】
ただ一言ノートにそう書いただけだった。
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―――――
――
放課後。
「皆、バイバイ。
あたし今日は部活だからもう行くね。」
美奈子はそう言ってさっさと教室を出て更衣室に向かった。
着替えをしていた時。
カシャン
「エースに貰ったやつ…」
ポケットに入れておいた袋が落ちた。
恐る恐る手にとり、中を見ると薄いオレンジ色の宝石のついたネックレスだった。
(キレイね…。)
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