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次の日の放課後。
頭の中は倒したはずの敵や、最上の事でいっぱいになり、珍しく体育でミスをした美奈子は、体調があまり良くないので…と部活を休んだ。
そして、うさぎ達と教室を出て、いつもの場所へ向かった。
「…美奈子ちゃん、大丈夫??」
心配するうさぎにうんと頷く事しか出来なかった。
パーラークラウンには先にレイちゃんとルナとアルテミスがいた。
「あら、アルテミス。
なんだか久しぶりに見るような気が…」
「まっまぁ、色々と忙しくてね」
ルナはずっと隣からアルテミスを睨んで、小さく嘘つきと呟いたきり、目を合わせようとはしなかった。
「…昨日の事なんだけど……どこから話せばいいのかわかんないけど、まずアルテミスと出会ったところから話すね…」
皆が美奈子を見つめた。
今にも泣きそうな辛そうな顔の美奈子。
4人と1匹は真剣に彼女の顔を見た。
「もう何年も前の話だね、美奈。
君が戦士の生まれ変わりだと気付いて、僕は君の前に現われた。
君は何も信じてはくれなかったけど、戦士として戦う事を避けなかった。
自分と向き合ってくれた。」
アルテミスが美奈子を振り返ると、少し和らいだ顔で、美奈子はアルテミスを撫でた。
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