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「僭越ながら、実力を計らせていただこうと思っています」
「珍しいね。君からなんて」
「受けていただけますか」
「もちろん。アイリスは下がっていて」
黒色の回転式戦闘拳銃を腰から抜いたリライトは、銃口を掲げた。
白銀の剣帝――セリムは虚空に切り裂かれた空間に手を伸ばし、そこから取り出した白銀の長剣を手に駆け出した。
刹那、引き金が引かれて銃弾が牙を剥く。
しかし疾風のごとく旋回した白銀の影を捉えれず、虚空を切って終わる。
そして咄嗟にリライトが頭をさげたとき、風を切った刀身が白銀の軌跡を描いて、彼の残像を薙ぎ払った。
「……」
互いに息を呑み、次の一手を予測しようと感覚を研ぎ澄ませた。
結果。
互いに距離を取った後、リライトが銃火を閃かせる。
轟音。さらに轟音。続けざまに轟音。
連続射撃(ファニング)と呼ばれ、銃発と共に撃鉄(ハンマー)を上げて速射を可能とするテクニック。
当然命中率は劣るはずだが、驚くことに銃弾は全てセリムに向かってた。
銃弾が硝煙をあげながら床に落ちて音を響かせる――と同時に、流れるような動作で回転式弾倉に実弾が籠められていく。
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