プロローグ

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私は重い扉を開けた。 ガタガタと音を立てながらそのドアは口を開ける。 部屋はけっこう広く、人一人が住めるぐらいのスペースは十分にある。 しかし、壁には重りのついた手錠。足かせ、そして拳銃と見るだけで精神が狂いそうな物がたくさんある。 住めると思うのは部屋の広さだけである。これらの物と生活は共にできない。 「こんにちは。おや、またあなたですか。これで何度目でしょう」 部屋の中央部分にそいつはいた。 椅子に座り机で何やら資料を読んでいたようだ。
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