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私は物ごころついた時から、いつも一人だった。
父と母は私が生まれてまもなく離婚した。
だから、母は私を育てるために昼夜関係なく働いていた。
そんな母と私が一緒にいられる時間は朝と夜の仕事が終わってから。
おばあちゃんがいたから、食事の心配はなかったけど、夜は母が帰るまでは眠れなかった。
母に会わずに目を閉じてしまうことに、無意識に恐怖感を持っていたようだ。
母は帰ってくると、やっとの思いで起きてる私を「安心をし」と言いながら抱いてくれた。
私は母に抱かれて安心して一日を終えるのだった。
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