プロローグ

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「ああ…。国の人々がよろこんでくれているんだ…」 王は窓に手を置いたまま外を見ながらほほんでいた 「この国の子供はこの子達だけですものね」 「ああ…」 2人の表情は少し暗くなった。王はすぐに顔を直し王妃に顔を見せた 「名前…考えないとな」 「私…。考えた名前がありますのよ」 王妃の顔ももう暗くはなかった。 「早いな…。なんて名前だ?」 「ブランとノワールよ」 ―良い名前だな―という意味を込めて王は王妃にほほえみかけた。 ―そうでしょ―という意味で王妃は笑顔を返す。二人の想いは同じだった。 ―この子達に神のご加護があらんことを―と…。
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