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「誰がテメェだ。ナッツみたいにみたいに頭をかち割んぞ、ドサンピン。」
「ほざけ、『槇(まき)割り屋』ごときが。返り討ちだぁボケナスがぁ!」
「その通りだ、ごみ箱の仲間入りにしてやんぜぇ!?」
男達は叫びながらゴトーを左右からめった打ちにしようと挟撃に入る。
「オラぁ!」
右から振ってきた昆棒に対して両手でもったナタで防ぐが、体格差のために徐々に押される。
「貰ったぁ!」
それを見た、味噌っ歯――クラナト゛は昆棒をどてっ腹に食らわせようと振り抜いた。が、しかしゴトーが苦痛で顔を歪めることは無かった。
瞬時に気付いたゴトーは昆棒を渾身の力で返し、腰からもう一振の相棒――肉切り包丁を投げ付ける。
くしゃん
振り抜きの体制だったために、哀れな味噌っ歯クラナト゛は豪快な空振りの後肉切り包丁が脳天に当たるとスイカ割りみたいに頭蓋が粉砕した。
「はい! ワンアウトォ!」
そのスイカ割りの光景を見たシスターは、昼食を盛大に吹き出す。
「 吐程の事かよ」
「テメぇ! よくも、クラナドをぉ!」
相棒をスイカ割りにされて激昂したスターキーは昆棒を振り翳す、
「はい、つーあうと」
あっさりナタを投げられて相棒の後を追う。
そして、周りがぐしゃぐしゃと頭の中身が盛大にぶちまけられた路地を、まるで野良犬のひり出した糞を避ける様に歩く。
「…ったねぇ、参ったなチキショー…。頭のオミソまみれだよ、汚ぇ。」
奴らのオツムはがらんどうと思ってたが、とおおよそ、人とは思えぬ発言をする。
「はあい、終わっぜい。首の十字架ちょうらい?」
そして、血まみれの両手を茶化す様に出す。
「…ひッ!? あ、アンタさっきの知り合いだったんじゃないの!?そ、それをあアンタは虫けらみたいに…ぅ」
シスターは先ほどの惨状を思い出したか言い切る前に盛大にえづく。
…げゃ
…あげゃげゃけ゛ゃ
へ?とシスターは、突然な笑い声に顔を上げるとそこには悪魔がいた。
顔には、カルマを顔一杯に張り付かせまるで飛び切りの冗談を聞いたような笑い声浴びせる、悪魔が。
「……あげゃ、いやぁ、参った参った。この【街裏】で一等愉快な冗談だ。【マンダンシ】に向いてるぜ姉ちゃん。」
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